人気ブログランキング |

<   2014年 03月 ( 1 )   > この月の画像一覧

「ガラスの動物園」読書会終了

昨年12月に開始した「ガラスの動物園」読書会、今日が5回シリーズの最終日でした。国立本店の小さなスペースに毎回10名前後の参加者があり、2回、3回と通ってくださる方が増えたのも嬉しかったです。

今日はエンディングのシーンについて、試作品である"Pretty Trap"と本編を読み比べ、ジム、ローラ、アマンダそれぞれの立場や心境をひとしきり議論した後、最終パフォーマンスも仕上げました。「え、そんなの聞いてないっ」という顔をしていた方もいましたが、好きな役を聞きながら担当する短いシーンを全員に割り振ってしまえば皆さん楽しそうに練習に取り組みます。そして最後の10分、DJマーサさん選曲の音楽に後押しされるように7つのシーンが順番に読まれ、本日の「美しいガラスの動物園」が完成しました。あったかい瞬間でした。

a0237286_19581934.jpg


ところでトムが結局その後どうしたのか、疑問が残った方もいらしたようです。
「僕は月には行かず、かわりにもっと遠くへ行ったーー時間とともにその距離は遠のく一方だ。」
から始まる最後のスピーチがそれを語っています。窮屈さに我慢できずに家を出たものの、いつまでも家族の記憶が、とくに姉ローラへの思いが頭から離れない。それを言うトムの時間が「現在」であり、母、ローラ、ジムが登場するシーンはすべてトムの過去の「記憶」というのがこの劇の構造です。

「ローラ、ローラ、僕は君のことを忘れようとしたのに、やっぱりそんなことはできないんだよ。タバコをつかんで、通りを渡って、映画館やバーに駆け込んで、酒を頼んで、誰でもいいから近くの人に話しかける――、ただ君の面影を吹き消したいがために!」
「君のキャンドルの火を消して、頼むよローラ、そして、さようなら•••」

そしてローラの幻影がろうそくの火を吹き消して、幕が降りる。
ろくそくの炎のように、フツっとこのお芝居は終わってしまうわけです。胸かきむしられるような切なさを観客に残して。

どうでしょう、参加した皆さん、今一度最後のスピーチを味わってみてください。
by tnexpress | 2014-03-19 20:01 | ワークショップ記録